賃金が高い企業と平凡就活生へのすゝめ
昨今、電気料金が値上げするなか、大手電力会社の最終損益が過去最高の黒字だったことが話題になっています。SNS等で多くの批判が散見されますが、家庭向け電気料金(規制料金)の値上げや火力発電用の燃料費が下落傾向だったことから、企業として真っ当に事業を行っていると思います。
消費者にとっては値上げラッシュのなか、家計に負担が強いられる苦しい状況ではありますが、働き手にとっては賃金の上昇やボーナスの増加など、さまざまな恩恵が受けられるでしょう。
そこで今回は、電気やガス、水道のようなインフラ系の会社に就職した場合の賃金、およびやりたいことが決まっていない就活生になぜオススメなのか、その理由についてまとめてみようと思います。
「電気・ガス・水道」の会社とは
「電気・ガス・水道」の企業とは、ご存じの通り東京電力や東京ガスなどの企業を指します。主要な企業は以下の通りです。
上記のような企業が事業を行う場合、大規模の設備や免許が必要なため、筆者のような素人がおいそれと簡単に事業が行えるわけではありません。ゆえに他社が参入できない(あるいはしにくい)ため独占的な利益を確保することができます。
電気・ガス・水道業界の平均賃金
厚生労働省が発表した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、電気・ガス・水道(+熱供給)業のひと月当たりの平均賃金は40.2万円とどの産業よりも最も高く、「宿泊業・飲食サービス業」が25.7万円と最も低くなっています。
※調査実施年6月分の所定内給与額の平均
※時間外勤務や休日手当などを除いた所得税差し引き前の金額
(出所 厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」)
「電気・ガス・熱供給・水道業」の項目で特に注目していただきたいのが、真ん中の赤枠の部分です。~29歳までの賃金については「不動産業・物品賃貸業」などの平均賃金の方が高くなっていますが、30歳以降から「電気・ガス・熱供給・水道業」が独走状態となり、50代以降になれば唯一、平均賃金が50万円を超えています。ボーナスや時間外手当などを含めると1,000万円近くの年収となる可能性が高くなっています。
また、インフラ業はご存じの通り、私たちの身の回りに無くてはならないものですから、非常に安定した企業とも言えるでしょう。
やりたいことが見つからない就活生はとりあえず「電気・ガス・水道」の企業を受けとこう
前述したとおり、インフラ系の会社は独占的な状態にあることから、1から立ち上げることは困難です。ですが独占的な事業をしている会社に入社し、その独占状態を利用することは可能です。
やりたいことや、夢や希望があるならそれを実現できる会社に就職するのが一番です。ですが、とくにやりたいことや今は夢や希望がないといった就活生は「電気・ガス・水道(+熱供給)」を扱う企業に、賃金が多くもらえるという観点から就職するのがおススメです。
しかしオススメすると言ったものの、就職するのは非常に難しいのも事実です。高学歴の学生や就職偏差値が高いことでも知られているため、そうやすやすとは内定をもらえないのも事実ですが、それでも一度挑戦してみてはいかがでしょうか。